IDEA-TRIZ『Toolbox』第2回: IDEA-TRIZ(アイデア流TRIZ)ってなに?その②
こんにちは、IDEAの片桐です。
前回TRIZとは、「膨大な経験と知識の集大成」として紹介しましたが、使用シーン、得意分野などによっていろいろなツールがあり、これらをすべてマスターして使いこなすには相当の時間と労力が必要になってしまいます。
また、TRIZがいかに優れた発想ツールであっても、その前段階である問題の定義が的外れだったり、革新的なアイデアもコンセプトとして生かすことが出来なければ、その効果を発揮できません。
そこで、アイデア社ではTRIZのツール群を中心に、他の分野で一般化されたツールを組み込み、最も効率的、かつ効果的な問題解決プロセスを構築し、お客様の問題解決、人材の育成のお手伝いをさせていただいています。
それが『アイデア流問題解決プロセス』です。
『アイデア流問題解決プロセス』
特徴その①は、“TRIZによるアイデア発想”の前段に“問題の本質化”、後段に“アイデアの有効化”のプロセスを組み込んだことにあります。
特に“問題の本質化”は経験的に、全体プロセスの成否の8割以上を決める最重要プロセスと言っても過言ではありません。かのアインシュタインは「私がもし地球を救うために1時間の時間を与えられたとしたら、59 分を問題の定義に使い、1分を解決策の策定に使うだろう」とおっしゃるくらいです。画期的なアイデアが出ない、アイデアの数が少ない、などの症状がある場合、その原因の多くはこの段階できちんと問題を把握できていない、あるいは“心理的惰性”に支配されている、などにあります。
ここでは問題の種類、解決したいレベルなどによって【原因結果分析】、【機能属性分析】、あるいはその両方を使い、心理的惰性を打破し、根本原因を突き止めることを行います。
特徴その②は、“TRIZによるアイデア発想”のプロセスでは、従来の“IHS-Goldfire”に加え、新たに独自開発したTRIZソフトウェアのIDEA-TRIZ『Toolbox』をラインアップし、誰でも簡単に、身近なツールとして使っていただけるようになったことです。
『Toolbox』は、実務での効率を重視、数あるTRIZツールの中から下記3つを厳選、事例も豊富に搭載してカスタマイズしました。
- TRIZにおける最も有名で汎用性が高い【(40の)発明原理】
- 物理的矛盾に対する普遍的なアプローチ【(4つの)分離の原則】
- 発明標準解、進化の法則を融合、パターン化した【(18の)進化パターン】
また、WebベースのTRIZソフトウェア(アプリ)なので、個人のPC、タブレット端末から自由にアクセス、利用が可能です。
特徴その③は、これらのプロセス、ツールが問題の種類、解決したいレベルなどによって使い分けられるように体系化されているという事です。例えば、
- 目の前の問題を短期的に解決したい場合
- コストダウンを実現するためのアプローチと、それによって発生する技術課題の解決
- 次期製品、次世代製品、将来製品の企画・開発及び想定される技術課題の抽出、課題解決
(この場合は、QFD:品質機能展開との連携になります) - 技術シーズからの新製品創出とそれに必要な技術課題の抽出、課題解決
(この場合は、SDQD:シーズドリブンQDとの連携になります)
などによって、プロセスやツールを組み替えることによってあらゆる技術的な問題に対応できるように構成されています。
以上、アイデア流TRIZ、アイデア流問題解決の概要をご紹介させていただきました。
次回からは、本題のTRIZによるアイデア発想支援ツール、IDEA-TRIZ『Toolbox』の詳細をご紹介させていただきます。
片桐@IDEA