
AIを使うほど、課題解決力は衰える?R&Dエンジニアが守るべきスキルとは|TRIZ解説資料
AIに聞けば、技術課題の解決策が数秒で返ってくる。調査も、資料のたたき台も、アイデア出しも速くなった。開発の効率化という点で、AIの恩恵は確かに大きい。
ただ、AIの恩恵を実感しつつも、自社組織の開発力を長期視点から考えたとき、次のような懸念も頭をよぎるのではないでしょうか。
- 課題を整理するとき、まずAIに聞くのが習慣になっている
- AIの回答から、自社にとって筋のよい「本当に使える解」を選ぶことができない
- AIが使えない場面で、課題の設定や原因の切り分けに以前より時間がかかる
AIへの依存が、人の思考力や判断力にどう影響するかについては、さまざまな場面で議論されるようになっています。R&Dの現場でも、「効率化しているつもりが、気づけば自分で考える機会そのものを手放していた」ということが起こり得ます。
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AI活用で、エンジニアが失いかねないスキル
AIに任せる機会が増えるほど、使わなくなるスキルがあります。これらはどれも、R&Dエンジニアにとって中核となる「課題解決スキル」そのものです。
失いかねないスキル | AIに任せるとどうなるか |
|---|---|
問題を定義する力 | 症状をそのままAIに投げ、何が本当の問題かを考えなくなる |
原因を掘り下げる力 | 「なぜ」を自分で繰り返さず、AIが挙げた原因を前提にしてしまう |
ゼロから発想する力 | AIの候補から選ぶだけになり、自分の発想で飛躍する機会が減る |
答えを評価する力 | 出てきた案が成立する条件や限界を、自分で判断できなくなる |
考え抜く粘り強さ | 行き詰まった状態に耐えられず、すぐ答えを求めるようになる |
スキルは、使わなければ失われていく
語学も楽器もスポーツも、スキルは使わなくなれば衰えます。課題解決力も同じです。
怖いのは、衰えに気づきにくいことです。AIがあれば業務は回るので、表面上は問題が見えません。
AIを使わないと課題の設定も解決もできない状態になっていたと気づいたときには、すでに自力で考える筋力が落ちています。そうなると、前例のない課題に直面したとき、AIに渡す問いそのものを立てることができません。AIが的外れな答えを出しても見抜けません。
差がつくのは、これから
AIを活用する開発組織は、今後ますます増えていきます。そこで差になるのは、AIを使うかどうかではなく、AIを使いながら課題解決力を維持・向上させていけるか否かです。
課題解決力を | 課題解決力を | |
|---|---|---|
AIへの問い | 問題の構造を踏まえた精密な問いを立てる | 症状をそのまま投げ、 |
AIの答えの扱い | 成立条件と限界を見極めて採否を判断する | 説明は付けられるが、AIの回答の言い換えにとどまる。 成立条件の検証が浅く、試作で想定外の結果が出て初めて問題に気づく |
新しい課題への対応 | 自力で課題を設定し、AIで探索を加速する | AIの出力がないと動き出せない |
技術の蓄積 | 判断の根拠が人と組織に残る | 答えは残るが、考え方が残らない |
AIは誰でも同じように使えます。差がつくのは、AIに渡す問いの質と、返ってきた答えを読み解く力であり、それは課題解決スキルの差に他なりません。
課題解決スキルを、組織で維持・向上させるために
では、このスキルを個人の勘や経験任せにせず、組織として維持・向上させるにはどうすればよいか。そこで有用なフレームワークを提供するのが、TRIZ(トリーズ)です。
TRIZは、膨大な特許を分析して体系化した問題解決の方法論です。矛盾を定義し、課題の根本原因を掘り下げ、解決のヒントを得るという一連の思考に、共通の枠組みを与えてくれます。
枠組みは共通でも、そこに何を当てはめ、どんな解決策を発想するかは、一人ひとりの技術知識や現場の経験によって変わります。
そして「TRIZを使う」ということは、自分の頭で課題を構造化する訓練そのものでもあります。これがTRIZの大きな特長です。
「ストーリーで知るTRIZ」資料は、このTRIZの役割を、架空の製造メーカー「テクノフォージ社」を舞台にした開発ストーリーで紹介しています。
AIを積極的に活用する先輩エンジニアや、洗練されたプロンプトを使いこなす中途入社のエンジニアが、それぞれ異なる形でつまずきます。そのつまずきを通じて、「問いを立てる力」と「AIの出力を正しく受け取る力」をどう育てるのかを、現場で起こりがちな状況に即して描いています。
少し長い資料ですが、AI活用を進める開発者の方、組織の課題解決力に責任を持つマネージャの方に、ぜひダウンロードしてご一読いただきたい内容です。
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