コラム

クライアント企業と様々なプロジェクトに取り組んできたコンサルタントのコラムの他、
体系的な製品開発手法やイノベーション支援ソフトGoldfireの活用のヒントをお届けします

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夢を満たすための“道具”


IDEA前古プロフィール

こんにちは、IDEAの前古です。


近年 特に「スピード」というのはとても重要なファクターである
昔のままでは“負けてしまう”のである


ではどうすれば良いのだろうか


より早く・より高く・より遠くにといった
ハートをくすぐられる魅力的な新しい課題を達成するために、人は道具を発明してきた
そうなのだ 届かなかったことを手に入れるために、道具を手段として上手に使ってきたのである 


とはいえ まさか情報を早く多くの人に正しく伝えるために活版印刷を編み出したなどと
世紀をまたいで時代をさかのぼって話をするつもりはなく、
例えばこんな例はどうだろう


数名で400m先のコンビニまで”誰が先に行けるか”の競争をしたと仮定しよう

全力で走ってみたところ1番の人はやはり何回競争してもいつも1番なのである
元陸上部? 脚力もあるし日頃からトレーニングは欠かさない努力家だ 
2番・3番・4番手は時々順位が入れ替わることも起きるが彼は不動の1番!
それは彼が病気や怪我でもしない限り競争に参加している間は続くのである

ところがある時 今まで4番手だった人が突然1番手で400m先のコンビニに到着した 
しかも 今まで1番だった人に大差をつけて・・・あり得ない!?

でも現実にそれが起きた なぜだろう? 
よく見たら彼は自転車に乗って駆け抜けたのだ 
これは 400m走の陸上競技会であれば当然失格で前代未聞の笑い話になるのだが
400m先のコンビニに誰よりも早く到着するための競争においては何の問題もない


さて これを技術開発競争に置き換えたらどうだろう?
その競争に”自転車”を使ってはいけないのか?
誰よりも早いタイムでテープを切ることにどんな規制があるのか 
技術開発・製品開発において何かを使ってはいけないといったルールなどない
それどころか 最初に”自転車”に乗ることに気づいた人は賞賛を浴びることだろう


その後 圧倒的に早く楽に到達しようと、誰もが”自転車”に乗り出すことになると思う
答えは簡単 自力の脚力だけではもう勝てなくなるからだ

もっとも 他の皆が自転車に乗りだした頃には
最初に自転車に乗った人は既に乗りこなし術を知っているので もっと早く走れる

もしかしたらもっと速く走れる自転車に改造しているかもしれない 
その後は 最初にバイクを見つけて乗るかもしれない
先行したという 時間に優位な位置にいたから可能ということにほかならない


皆さんにとってその自転車は何でしょう?
あふれんばかりに世の中にあるそれを「道具」と言います


◇ ◇ ◇


もう一つ スピードにプラス「高さ」の話

今年 残念ながら延期になってしまったオリンピックの競技に、走り高跳びという種目がある
走り高跳びの世界記録というのは キューバのソトマヨル選手が1993年に跳んだ2m45cmである
この記録を破った人類は未だ現れていない(読者の年代によっては懐かしい名前と感じる有名選手です)

一方 時をほぼ同じくして1994年 棒高跳びの世界記録が樹立されている
ソビエト連邦のブブカという有名な選手である 屋外記録は6m14cm 
これも26年も経過してもなお未だに破られていない記録である

さて ともに人類史上最高の更新されていない記録だが
どれだけ高く跳ぶことが出来るかという意味では同じことを目的とした競技であるこの2種目の記録
競技として違えど 何と記録を比較すると差が3m69cmもあるのだ なぜでしょう?

もちろん その理由は棒高跳びのセルゲイ・ブブカが鳥人だから? ではない
*ブブカというアスリートは 100mを10秒2で走り 走り幅跳びで8m20cmも跳ぶ
 たぐいまれなる身体能力の持ち主であり 超人をもじって”鳥人ブブカ”と言われていました

答えは ブブカは“棒”を使ったからである 
人類はどう努力しても2m45cmしか高くは跳べないでいるのに
棒という“道具”を上手に使うことで とてつもなく高く跳べるようになるということである


もっとも 棒を持ったからといっていきなり高く跳べるわけではない

想像してみてほしい 現にあんな棒を持たされたらどうやって走る?かなり長いし重いし? 
支点はどこに? 不便すぎて棒を持たないほうが高く飛べたのになんてことにもなりかねない

間違いなくうまく飛べなかったその時は ”棒のダメさ加減”をたくさんの言い訳にするだろう

棒を使いこなすようになるまでには相当な努力とノウハウが必要である
棒を使いこなすコツは 高く跳ぶための知識と経験をもったコーチに特訓を受けながら
実際に跳び続けてみることが一番の近道だと思う


道具を使えるようになると



さて 話を戻そう 
技術開発・製品開発においてそのような道具が存在する
いつでもだれでも使ってよいその方法論


QFD: 顧客の声を製品の機能に展開し開発企画の重点課題を抽出する
TRIZ:技術課題の解決コンセプトを出して画期的な機能を実現する
TM(タグチメソッド):バラツキを抑えた最適設計で品質機能の高い安定性を実現する

より早く・より高く・より遠くを実現するためにTryしてみよう!
QFD・TRIZ・TMは実績のある方法論 
使いこなせるようになると一生モノの武器になり見える景色も様変わりするのである
使わない理由が見つからない・・・


前古@IDEA



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前古 護
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