創造性”と”生産性”を交互に繰り返しながら、 テクノロジーは進化する
こんにちは、IDEAの片桐です。
前回は「創造性」の反対語は「生産性」というお話でした。
本件をFacebookに投稿したところ、いろいろなご意見をいただきましたので、
少し補足させていただきます。
そもそも「創造性」とは?
TRIZ(発明的問題解決理論)という、先人たちの叡智を分析して集約、体系化した手法の中に、【技術システム進化の法則】という考え方があります。
“テクノロジーは、あらゆる分野で特定のパターンに従って進化する”というもので、その概念がこちらの「進化のSカーブ」です。
縦軸は「理想性」で、これが時間の経過とともに上昇していくが、ある時点で飽和する。
すると、新たな技術、イノベーションが生まれ、さらに理想性向上が続き、さらにこれが繰り返されるというものです。
私の思う「創造性」とは“既存技術の延長線上に無い、新しい起点を生み出す事”です。
進化のSカーブ上だと、従来技術、製品から新規技術、製品が生まれる“不連続”部分を飛び越える事が「創造性」になります。
改めて、創造性の反対は?と問えば、既存技術、既存製品の延長線上で改良、コストダウンを重ねる行為に該当しますが、総称すれば「生産性」の向上だと思います。
また、ジャンプしたいけどジャンプできないのは、見えない生産性の呪縛から解放されてないからだと思いませんか?(これをTRIZでは【心理的惰性】という)
もちろん、「創造性」と「生産性」は反対の特性ですが、どちらか一方というのではなく、これらを交互に繰り返しながら進化していく。というのがTRIZの教えになります。
皆さんのお仕事、テーマが進化のSカーブのどの位置にいるのか、意識してみる事をお薦めいたします。
ところで、数多くの先人はこの不連続部分をジャンプ!ジャンプ!ジャンプ!してきたわけですが、どうやってジャンプしたのか?
数百万件の特許を基にそれを分析、体系化したのがTRIZの発想ツールとも言えます。
また、着地に失敗しないように何をすればよいのか?
QFDやタグチメソッドなど先人たちの叡智がサポートしてくれることでしょう。
あとはあなたの決意だけです。
片桐@IDEA