TRIZの「40の発明原理」をやさしく解説: 第8話『つりあい原理』
こんにちは、IDEAのコンサルタントの笠井と片桐です。
「TRIZをやさしく解説」の連載8回目は、つりあい原理を紹介します。
『08 つりあい原理』
40の発明原理の中で、つりあい原理(Anti-Weight Principle)は、27番目に利用頻度が高い発明原理になります。
この発明原理は、物体の重さを補うために他の物体と組み合わせて浮力を提供するか、あるいは環境との相互作用によって重さを補うことを提案します。
この原理の実例としては、航空機の翼設計、組み立てラインのカウンターウェイト、泡や軽量ガスを使用して浮力を提供する、ヘリウムバルーンを使った広告看板のサポート、などが挙げられます。この原理の目的は、システムの重量を効果的に軽減し、その使用や運搬を容易にすることにあります。
さらに、熱気球やロケット、油圧式ジャッキなどもつりあい原理の例として挙げられます。これらの例では、物体に浮力を提供するか、あるいは重力を相殺するための手段を用いて、システムの重さを補っています。
『つりあい原理』を使うときの発想の指針
他の物体と組み合わせて持ち上げることで、物体の重さを補正する。
空気力、流体の力、浮力、その他の力を利用するなどして、環境と相互作用させて、物体の重さを補正する。
どのような矛盾に有効か
ここに示すような特性を向上させたいとき、あるいは何か別の特性を向上させようとするとここに示すような特性が悪化してしまうとき、つりあい原理は有用なアイデア発想の切り口(着眼点)になるでしょう。
01: 移動物体の重量
重力場における物体の質量。物体を支持したり吊るしたりする時に働く力
03: 移動物体の長さ
長さ、幅、厚さ、などの直線状の寸法
09: 速度
物体の速さ。時間に対する処理または動作の割合
10: 力(強さ)
物体の状態を変えようとする力学的な作用
27 :信頼性
耐用年数、耐久寿命、MTBF(平均故障間隔)など
《事例》IDEA-TRIZ Toolboxより
例えば、下記の2例は、つりあい原理から発想できるアイデアの例です。
発想のポイント
物体の重さや質量に対抗するための方法を取り入れることで、より効率的なシステムやプロセスを実現することができます。
笠井・片桐@IDEA
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