TRIZの「40の発明原理」をやさしく解説: 第5話『組み合わせ原理』
こんにちは、IDEAのコンサルタントの笠井と片桐です。
「TRIZをやさしく解説」の連載5回目は、組み合わせ原理を紹介します。
『05 組み合わせ原理』
40の発明原理の中で組み合わせ原理(Merging Principle)は、32番目に利用頻度が高い発明原理になります。
この発明原理は、異なる要素やシステムを組み合わせることで、相互作用や相乗効果を生み出すことを目指します。また、異なる業界、分野の知識や技術を統合することで、新たな市場やビジネスチャンスを生み出すことも可能です。
この原理を活用する際には、以下のようなステップが考えられます
- 要素の特定: 組み合わせるための異なる要素や要素群を特定します。これは、技術、材料、プロセス、または他の要素である可能性があります。
- 統合方法の検討: 要素やシステムをどのように組み合わせるかを検討します。これには、物理的な組み合わせ、相互作用、またはデータや情報の統合などが含まれます。
- 相乗効果の評価: 異なる要素やシステムを組み合わせることで生じる相乗効果や新しい機能について評価します。これにより、組み合わせの効果や可能性を理解し、最適な組み合わせを特定できます。
- 実装と評価: 統合されたシステムや製品を実装し、その効果を評価します。必要に応じて、統合の改善や調整を行い、より効果的な組み合わせを実現します。
『組み合わせ原理』を使うときの発想の指針
- 同一のあるいは類似した物体をより密接にまとめる、または組み合わせる。
- 同一のあるいは類似した部分を組み立てて並列動作を遂行するようにする。
- 物体を個々の部分に分割する。
- 作業を隣接または平行させる。同一時間内にまとめる。
どのような矛盾に有効か
ここに示すような特性を向上させたいとき、あるいは何か別の特性を向上させようとするとここに示すような特性が悪化してしまうとき、組み合わせ原理は有用なアイデア発想の切り口(着眼点)になるでしょう。
23: 物質損失
材料、物質、部品などの、部分的または完全な、一時的また は永久的な損失。
01: 移動物体の重量
重力場における物体の質量。物体を支持したり吊るしたりする時に働く力。
25: 時間損失
無駄時間、タイムラグなど、操作を行っても何ら応答がない時間を意味する
12: 形状
システムの外形、外観。
05: 移動物体の面積
平面上の線で囲まれた部分の面積。物体により占有される面積、物体の表面積。
《事例》IDEA-TRIZ Toolboxより
例えば、下記の2例は、組み合わせ原理から発想できるアイデアの例です。
発想のポイント
組み合わせ原理を活用する際には、異なる要素やシステム、アイデアを効果的に結び付けるための方法やプロセスが重要になります。そのためにはクロスファンクションチームの活用、アイデアのブレインストーミングやデザイン思考プロセスの活用、プロトタイプの作成やテスト、そしてフィードバックの収集と反映などが効果的です。
笠井・片桐@IDEA
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